福岡県京都郡苅田町を拠点とする株式会社HKです。震度4以上の地震が発生した際、足場での作業を再開する前に、労働安全衛生規則第567条で定められた点検が義務付けられています。

本記事では、地震後の足場点検の法的義務、必須となる9つの点検項目、点検者の資格要件、記録保存の方法まで、現場で即活用できるチェックリスト形式で詳しく解説します。

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地震後の足場点検が義務化されている理由

地震による揺れは、足場の緊結部や接続部に大きな影響を与えます。特に震度4以上の地震が発生した場合、目視では確認できない微細なゆるみや損傷が発生している可能性があり、作業員の墜落・転落災害や足場倒壊のリスクが高まります。

このため、労働安全衛生法第20条および労働安全衛生規則第567条により、震度4以上の地震後には作業を開始する前に足場の点検を実施し、異常を認めた場合は直ちに補修することが事業者に義務付けられています。

 

■ 労働安全衛生規則第567条の内容

労働安全衛生規則第567条第2項では、以下のような条件で足場の点検が義務付けられています。

点検義務が発生する条件 ・強風(10分間の平均風速10m/s以上)
・大雨(一回の降雨量50mm以上)
・大雪(一回の降雪量25cm以上)
・中震以上の地震(震度4以上)
・足場の組立て、一部解体、変更の後

これらの条件に該当する場合、作業を開始する前に必ず点検を実施し、異常を認めた場合は直ちに補修しなければなりません。点検を怠った場合、労働安全衛生法違反として罰則の対象となるだけでなく、重大災害につながる可能性があります。

 

■ 震度4以上が基準となる根拠

震度4以上を点検基準とする根拠は、昭和34年2月18日の基発第101号で示されています。震度4以上の地震では、屋内にいる人のほとんどが揺れを感じ、吊り下げられた物が大きく揺れるレベルであり、足場の緊結部や接続部に影響を与える可能性が高いためです。

なお、安衛則で定められた基準は最低限のものであり、震度4未満であっても、足場の状態や現場の状況に応じて自主的に点検を実施することが望ましいとされています。

 

震度4以上の地震後に必須となる9つの点検項目

労働安全衛生規則第567条第2項では、地震後の足場点検において確認すべき9つの点検項目が具体的に定められています。これらの項目をすべて確認し、異常がないことを確認してから作業を再開することが義務付けられています。

 

■ 床材・建地・腕木の状態確認

項目
点検内容
確認方法
①
床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態
床材に亀裂やひび割れがないか、しっかりと固定されているか、適切に掛け渡されているかを目視と手で揺らして確認
②
建地、布、腕木等の緊結部、接続部及び取付部の緩みの状態
建地と布、腕木の接続箇所を手で揺らし、緩みがないか確認。緊結金具が確実に固定されているか目視確認
③
緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態
クランプ、ジョイント、アームロック等の金具に亀裂や変形、錆による劣化がないか目視確認
⑧
建地、布及び腕木の損傷の有無
建地、布、腕木本体に亀裂、曲がり、変形がないか目視確認

床材や建地、腕木は足場の主要構造材であり、これらに損傷や緩みがあると足場全体の安全性が著しく低下します。特に緊結部や接続部は地震の揺れで緩みやすい箇所であるため、重点的に確認することが重要です。

 

■ 墜落防止設備・補強材の確認

項目
点検内容
確認方法
④
足場用墜落防止設備の取外し及び脱落の有無
手すり枠、手すり、中さん、交さ筋かいが外れていないか、脱落していないか目視確認
⑤
幅木等の取付状態及び取外しの有無
幅木やメッシュシートが脚柱に確実に取り付けられているか、外れていないか目視確認
⑥
脚部の沈下及び滑動の状態
ベース金具や敷板、敷角に異常な沈下や滑りがないか目視確認。ベース金具が敷板に確実に固定されているか確認
⑦
筋かい、控え、壁つなぎ等の補強材の取付状態及び取外しの有無
交差筋かい、控え、壁つなぎが計画通りに設置されているか、外れていないか目視確認
⑨
突りょうとつり索との取付部の状態及びつり装置の歯止めの機能
つり足場の場合、つり索と突りょうの接続部が確実に固定されているか、つり装置の歯止めが機能しているか確認

墜落防止設備や補強材は、作業員の安全を守る最も重要な要素です。地震の揺れで手すりや筋かいが外れていた場合、作業員が墜落する危険性が非常に高まります。また、脚部の沈下や滑動は足場全体の倒壊につながる可能性があるため、特に注意深く確認する必要があります。

 

点検者の指名と資格要件

2023年10月と2024年4月の労働安全衛生規則改正により、足場の点検者をあらかじめ指名すること、および点検者の氏名を記録することが義務化されました。点検者には十分な知識・経験を有する者を指名する必要があります。

 

■ 十分な知識・経験を有する者の要件

足場からの墜落・転落防止総合対策推進要綱(平成27年5月20日基安発0520第1号)では、点検実施者として以下の者を指名することが推奨されています。

点検者の資格要件(推奨) ・足場の組立て等作業主任者であって、足場の組立て等作業主任者能力向上教育を受講している者
・労働安全コンサルタント(試験の区分が土木または建築である者)
・労働安全衛生法第88条に基づく足場の設置等の届出に係る「計画作成参画者」に必要な資格を有する者
・全国仮設安全事業協同組合が行う「仮設安全監理者資格取得講習」修了者
・建設業労働災害防止協会が行う「施工管理者等のための足場点検実務研修」受講者
・その他十分な知識・経験を有する者

点検者の指名は、作業開始前に行う必要があります。また、点検者の職名と氏名は点検記録に必ず記載し、工事終了まで保存しなければなりません。

株式会社HKでは、約20年の業歴を持つベテラン代表をはじめ、足場の組立て等作業主任者の資格を有するスタッフが在籍しており、法令に基づいた適切な点検体制を整えています。

 

点検結果の記録と保存義務

労働安全衛生規則第567条第3項では、地震後の足場点検を実施した場合、点検結果を記録し、足場を使用する作業を行う仕事が終了するまでの間、これを保存しなければならないと定められています。

 

■ 記録すべき項目と保存期間

点検結果の記録には、以下の項目を必ず記載する必要があります。

必須記録項目

・点検日時
・点検実施理由(地震後、震度〇の地震など詳細記載)
・点検者の職名と氏名
・工事名と工期
・事業場名
・足場の用途、種類、概要

点検結果の記録

・9項目それぞれの点検結果(良否)
・異常を認めた場合の補修内容
・補修実施日時
・補修実施者の氏名
・補修後の確認結果

保存期間は、契約工期ではなく、実際に足場を使用する作業を行う仕事が終了するまでの間です。工事終了後も一定期間保存することが望ましいとされています。

なお、注文者(元請事業者)も労働安全衛生規則第655条により、同様の点検と記録保存が義務付けられています。事業者と注文者の双方が点検記録を保存し、安全管理体制を整えることが重要です。

 

作業再開前チェックリストの実践的な活用方法

地震後の足場点検を効率的かつ確実に実施するためには、足場の種類に応じたチェックリストを作成し、活用することが推奨されています。北海道労働局や建設業労働災害防止協会などの災害防止団体が作成しているチェックリストを参考にすることも有効です。

 

■ 足場の種類別チェックリスト作成

チェックリストは、わく組足場、単管足場、くさび緊結式足場、張出し足場、つり足場、棚足場、移動式足場など、足場の種類に応じて作成する必要があります。また、作業構台や架設通路に関しても、その構造や用途に応じたチェックリストを作成することが望ましいとされています。

足場種類別の点検ポイント 枠組足場:建枠・布枠の取付状態、脚柱ジョイント・アームロックのロック状態、交差筋かいピンの確実なロック

くさび緊結式足場:くさびの緊結状態、支柱と水平材の接続部の緩み、手すりや中桟の脱落

単管足場:クランプの緊結状態、単管の損傷や変形、筋かいの取付状態

つり足場:つり索と突りょうの取付部の状態、つり装置の歯止め機能、つり鎖の損傷

株式会社HKでは、枠組足場・吊り足場・くさび式足場・単管足場など多様な足場種類に対応しており、それぞれの足場に適したチェックリストを活用した点検を実施しています。足場の種類について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

■ 点検漏れを防ぐ運用のポイント

チェックリストを活用する際は、以下のポイントに注意することで点検漏れを防ぐことができます。

点検前の準備

・点検者を事前に指名
・足場の種類に応じたチェックリストを準備
・点検に必要な工具や測定器を用意
・天候や時間帯を考慮し十分な視認性を確保

点検実施時の注意

・9項目すべてを確実に確認
・良否を記録欄に明記
・異常を発見した場合は写真撮影
・補修が必要な箇所を明確に記録

点検後の対応

・異常箇所は直ちに補修
・補修内容と補修後の確認結果を記録
・点検記録を工事終了まで保存
・作業員全員に点検結果を共有

なお、震度4未満の地震や、安衛則で定められた基準に満たない程度の降雨でも、現場の状況や足場の状態に応じて自主的に点検を実施することが安全確保の観点から望ましいとされています。

足場工事の流れについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

 

福岡県で足場点検にお困りの方へ

震度4以上の地震が発生した際、足場での作業を再開する前には労働安全衛生規則第567条で定められた9項目の点検が義務付けられています。床材、緊結部、墜落防止設備、脚部、補強材などを確実に確認し、異常がないことを確認してから作業を再開することが、作業員の安全を守るために不可欠です。

福岡県京都郡苅田町を拠点とする株式会社HKでは、約20年の業歴を持つベテラン代表のもと、枠組足場・吊り足場・くさび式足場・単管足場など多様な足場種類に対応しています。足場の組立から解体まで自社で一貫施工し、法令に基づいた適切な点検体制を整えています。

北九州市・行橋市をはじめ福岡県内全域で足場工事を承っておりますので、地震後の足場点検や足場の安全確保についてお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。弊社の業務内容はこちらからご覧いただけます。

また、現在求人募集も行っております。ご興味のある方は採用ページもご覧ください。


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